Ruth B. DrownのRadio Vision Instrumentと福来友吉の念写

ルース・B・ブラウンのラジオニクスカメラ、Radio Visionは血液などのウィットネスを置き、彼女が操作するとセットされた乾板にイメージが焼き付けられる仕組みです。

仕組みといっても光学的な裏付けがあるわけではなく、患者の波動が患部を写し出すのです。まるでX線で透過したようなリアリティを持った患者の腹部に潜むガンや胎児の映像は科学的には映し出されては「いけない」ものです。

当時もDrown以外のオペレータでは画像が得られなかったというのですから、これはDrown自身の持つ念写能力によるものと言えるかも知れません。

本邦で念写といえば福来友吉ですが、国立国会図書館デジタル化資料には福来の著作の幾つかが上がっています。

このデジタル化資料については以前別にエントリしていますが、原著をダウンロードするには幾つかの制約があります。例えば、一度にDLできるのは20葉だけです。見開きの1葉が2ページですから都合40ページのみとなります。

これを何回かに分けてDLし、あとでPDFを順番に結合してしまえば1ファイルになります。この手間は致し方ありません。

その際に、余白の処理も同時に行うと後で見やすいのですが、私がいつも使っているのはVectorで入手できるpdf_asというフリーソフトで、余白の処理も同時に行えるので便利です。

もっとも、デジタル化資料もDL時に余白を切り捨てる処理が可能です。

ついでに、これをiPadなどのPDFリーダーで読もうとすると、和書の場合、ページ送り方向が右から左なのにもかかわらず殆どのアプリが左から右となっていて読みにくいことこの上もありません。

無理すれば読めるのですが非常に違和感があります。そこで、何とかページ送り方向が選べるものをと探したところ、CloudReadersというアプリが対応しているのを見つけました。

これは送り方向が選べるのです。アラビア語など、送り方向が欧文とは逆の言語は日本語以外にもある訳で、Appleもグローバル企業なのですからこの辺りの配慮も必要なのではないかと思ったりします。

かなり脱線してしまいましたが、先の福来の著作のなかでDLしたのは、大正2年発行の「透視と念写」で、これは92年に再刊されています。しかし今はオリジナルが無料で読めるのですから素晴らしい。念写の何たるかを知るには必読の書です。

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ドラウンがエイブラムスのホモ・ヴィブラレイを基として乾板に画像を焼き付けるという発想をどこで得たのか、これは非常に興味深い主題と思います。

そもそもこのRadio Visonを制作する前に既に彼女は何らかのかたちで念写を行っていたのではないかと私には思われるのです。この現象が彼女の体験として既に存在していて、それを診断に結びつけた、というのが自然な流れに思われるからです。

David Tansleyの著作に図版として付録されたDrownの診断画像が、まるでエコーかMRIのように鮮明なのには驚かされます。

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