骨牌占補遺

昨日のトランプ占いの文献に続き、国立国会図書館デジタルコレクションに大正14年の刊行になるトランプ占関連書を見つけたのでクリップ。

仲小路繁子講述「霊感トランプ豫言法」(仲小路一照園、1925年)。

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/918991

著者についてネットで調べてみたが今となっては全く分からず、国会図書館でのこの本の情報しか出てこない。カードは32枚を使用。またアメリカンデッキはそれしかない場合は仕方ないが、本来はロシアンデッキを使うのが本式と言っている。冒頭にエカテリンブルクの写真を上げているのでロシアに何らかの縁のある方だったのだろうと思い巻末の著者来歴を見ると、もともとは京都の旧家の出であったが里子に出され、その後数奇な運命を経て満州に渡り、そこで出会ったロシア人婦人に導かれてロシアの修道院に入り霊感を磨いたとある。その後帰国して神戸に一照園という運命相談所のようなものを創設したとある。ご参考に著者近影を同書より引用しておく。

内容はかなり本格的で、書名に霊感とあるように神秘的色彩が強いものとなっている。香によるカードの浄化法、占いに先立って行う招霊法などの解説もある。

年齢からするともうご存命ではないと思うが、この方の占が一代で終わっているのか、弟子を取っていたのか、一照園のその後はどうなったのかなど興味は尽きない。

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